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メルマガの開封率を上げる書き方|BtoBの目安・件名のコツ・配信計画

この記事の筆者
中井 寛太
株式会社JIMOTO Marketing Share BureauでマーケティングやPRを担当。Web系の広告代理店で、ブランディングマネージャーとして活動した経験を活かし最新のトレンドやビジネス情報を執筆します。
「メルマガを始めたものの、開封率が低くて手応えがない」「毎月のネタ探しが苦しく、いつの間にか止まってしまった」。BtoBの中小企業から、よくいただく相談です。
メルマガは、名刺交換や資料ダウンロードでつながった見込み客と、関係を保ち続けるための道具です。派手さはありませんが、型と計画さえ決めれば、少人数でも無理なく続けられます。
本記事では、200社以上の中小企業のマーケティングを支援してきた当社の経験をもとに、次のことを解説します。
開封率・クリック率の計算式と目安
開封率を上げる件名のコツ
BtoBメルマガの書き方(1通1テーマ、構成の型)と配信頻度
ネタ切れしない12か月の配信計画と、資料ダウンロード後のナーチャリングメールの例
特定電子メール法など、最低限守るべきルール
BtoBのメールマーケティングでメルマガが果たす役割
結論から言うと、BtoBのメルマガの役割は「売ること」ではなく「思い出してもらうこと」です。BtoBの商談は、検討を始めてから発注まで数か月から1年以上かかることも珍しくありません。その間、定期的に役立つ情報を届けておくと、相手が本格的に検討を始めたときに最初に声がかかる会社になれます。
メールマーケティングには、全員に同じ内容を送る「メルマガ」と、特定の行動をした人に順番に送る「ステップメール」があります。両方を組み合わせるのが基本です。
種類 | 送る相手 | 内容 | 主な目的 |
|---|---|---|---|
メルマガ(定期配信) | 配信に同意した全員 | お役立ち情報、事例、セミナー案内など | 関係の維持、検討のきっかけづくり |
ステップメール | 資料ダウンロードなど特定の行動をした人 | あらかじめ決めた数通を日数をあけて自動で送る | 関心が高い時期の育成(ナーチャリング) |
見込み客が「知る→興味を持つ→比較する→相談する」と進む流れの中で、メルマガは主に「興味」から「比較」の段階を支えます。全体の流れはマーケティングファネルの記事でも解説しています。
メルマガの開封率・クリック率の計算式と目安
まず、成果を測る2つの数字を押さえます。開封率は「件名で興味を持ってもらえたか」、クリック率は「中身で行動してもらえたか」を表します。
指標 | 計算式 | 計算例 | 何がわかるか |
|---|---|---|---|
開封率 | 開封数÷配信数×100 | 246÷820×100=30.0% | 件名・送信者名・配信時間の良しあし |
クリック率 | クリック数÷配信数×100 | 18÷820×100=2.2% | 本文のテーマ・CTAの良しあし |
配信ツールによっては、クリック数を開封数で割った「クリック開封率(CTOR)」を表示するものもあります。他社や過去と比べるときは、同じ計算式どうしで比べてください。
開封率の目安
メール配信サービスのBenchmark Emailが公開している「メルマガ平均開封率レポート【2026年版】」では、日本の平均は開封率33.74%、クリック率1.30%とされています。ただし、これはBtoC・BtoBを含むさまざまな業種の平均です。
当社の支援現場での目安では、BtoBの中小企業のメルマガは開封率20〜35%、クリック率1〜3%程度に収まることが多く、リストの質(名刺交換したばかりの相手か、何年も前の相手か)で大きく変わります。
指標 | 日本の平均(Benchmark Email 2026年版) | 当社の支援現場での目安(BtoB中小企業) |
|---|---|---|
開封率 | 33.74% | 20〜35% |
クリック率 | 1.30% | 1〜3% |
開封率は「自社の推移」で見る
開封率は、メールソフトの仕組みによって実際より多めに出ることがあります。たとえばAppleのメールアプリには「メールアクティビティを保護」という機能があり、Appleのサポートページでは、受信時にリモートコンテンツをバックグラウンドで読み込み、送信者がメールを見たかどうかを把握できないようにすると説明されています。
そのため、開封率を他社の平均と細かく比べることにはあまり意味がありません。自社の数字を毎回同じ方法で記録し、件名を変えたら上がったか下がったか、という推移を見るのがおすすめです。商談に近い指標としては、クリック率やクリック後の資料ダウンロード・問い合わせの数を重視します。

開封率を上げる件名のコツ
開封されるかどうかは、件名と送信者名でほぼ決まります。受信箱の中で「自分に関係がある」「読むと得をする」と一瞬で伝わる件名にします。
弱い件名 | 改善した件名 | ポイント |
|---|---|---|
メルマガ通信 vol.12 | 展示会後の名刺、3日以内にやること | 号数ではなく中身を書く |
新サービスのご案内 | 製造業の営業責任者へ|問い合わせを増やす3つの方法 | 読者と得られることを入れる |
【重要】お知らせ | 「費用はどのくらい?」商談で多い質問5つに回答 | 煽らず、質問の形で関心を引く |
コツ1:大事な言葉を前半20字に入れる
スマートフォンでは、件名の後半が切れて表示されることがあります。「誰に向けた話か」「何が得られるか」は前半に置き、全体は30字前後に収めます。
コツ2:数字を入れて中身を具体的にする
「3つのポイント」「チェックリスト10項目」「5分で読める」など、数字が入ると内容の量や読む負担が想像しやすくなります。
コツ3:送信者名は会社名+担当者名に
「info」や会社名だけより、「株式会社〇〇 山田」のように人の名前が見えるほうが、一斉配信の広告ではなく担当者からの連絡として受け取ってもらいやすくなります。
コツ4:件名と中身を一致させる
「重要」「緊急」など中身と合わない言葉で開封させても、次からは開かれなくなり、迷惑メールとして報告されるもとにもなります。件名で約束したことは、本文で必ず果たします。
BtoBメルマガの書き方
BtoBメルマガの書き方の基本は「1通1テーマ」です。1通にいろいろな話題を詰め込むと、読者は何をすればよいか分からなくなり、クリックも分散します。
構成の型
パート | 書くこと | 分量の目安 |
|---|---|---|
1. 書き出し | 読者がよく抱える悩みや場面を1〜2文で | 2行 |
2. 本題 | 悩みに対する答え・ヒントを3つ程度に分けて | 10〜15行 |
3. 根拠 | 自社の事例や現場で見たこと、公的なデータ | 3〜5行 |
4. CTA | 詳しい記事・資料・相談への案内を1つだけ | 1〜2行 |
5. 署名・配信停止 | 会社名・住所・連絡先・配信停止の方法 | 4〜6行 |
全体で800〜1,200字程度が目安です。本文で全部を説明しきるより、要点を伝えてブログ記事や資料に誘導するほうが、クリック率が上がり、どのテーマに関心があるかも分かります。
書き方の注意点
売り込みは月1回程度に抑える:お役立ち情報が中心で、ときどき案内がある、くらいのバランスが続けて読まれるコツです。
スマートフォンで読みやすくする:1段落は2〜3行で改行し、見出しや記号で区切ります。
自社の一次情報を入れる:どこかで読んだような一般論だけでは、読む理由がありません。現場で見た失敗や、お客様からよく聞く質問を入れます。
配信頻度は月2回から始める
当社では、BtoBの中小企業には「月2回」から始めることをおすすめしています。月1回では存在を思い出してもらいにくく、毎週では社内の負担が大きくなり、続かないケースが多いためです。
頻度 | 向いている会社 | 注意点 |
|---|---|---|
月1回 | まずは止めずに続けることを優先したい会社 | 間があくため、毎回の内容を濃くする |
月2回 | 多くのBtoB中小企業 | 1通はお役立ち、1通は記事や事例の紹介と役割を分ける |
毎週 | 記事やセミナーなど、送る素材が豊富な会社 | 配信停止率が上がっていないかを毎月確認する |
配信の曜日や時間帯は、読者の働き方によって変わります。最初は平日の午前に固定し、数か月分の数字がたまってから比べてみてください。
ネタ切れしない12か月の配信計画
メルマガが止まる一番の理由は、ネタ切れです。1年分のテーマを先に決めておけば、毎月「何を書こう」と悩む時間がなくなります。BtoBの場合は、決算や予算、新年度といった読者の業務の年間行事に合わせるのがコツです。
月 | テーマ | ねらい | CTA |
|---|---|---|---|
4月 | 新年度の計画づくりのヒント | 課題を見直す時期に、検討のきっかけを届ける | チェックリスト資料のダウンロード |
5月 | よくある質問と答え | 商談でよく聞かれる質問に答え、不安を減らす | Q&A記事を読む |
6月 | 導入事例 | 同じ業種・規模の会社の変化を見せる | 事例記事を読む |
7月 | 失敗しない選び方 | 比較検討中の読者に判断基準を渡す | 比較表資料のダウンロード |
8月 | 業界の動き・法改正 | 情報源として頼られる存在になる | 解説記事を読む |
9月 | セミナー・相談会の案内 | 検討が進んだ読者と直接話す | セミナー申し込み |
10月 | 現場の舞台裏 | 会社と担当者の顔を見せる | スタッフ紹介を読む |
11月 | 数字で見る成果 | 費用対効果を判断する材料を渡す | 料金・費用の解説を読む |
12月 | 1年のふり返り・人気記事 | 読み逃した記事を届け直す | 人気記事を読む |
1月 | 新年の計画テンプレート | 年初の計画づくりに役立つ道具を渡す | テンプレートのダウンロード |
2月 | 導入までの流れと期間 | 依頼前の不安を減らす | 無料相談の申し込み |
3月 | 新年度に向けた相談会 | 予算が決まる時期に相談の機会をつくる | 個別相談の申し込み |
月2回配信の場合は、上のテーマを1通目にし、2通目はブログ記事や事例の紹介など軽めの内容にすると、無理なく続けられます。

ナーチャリングメールの例|資料ダウンロード後のステップメール
ナーチャリングとは、すぐには発注しない見込み客と関係を育て、検討が進んだときに相談してもらえる状態にすることです。最も効果が出やすいのは、資料をダウンロードした直後の数週間です。関心が高いこの時期に、決まった順番でメールを届けます。
タイミング | 件名の例 | 内容 |
|---|---|---|
直後 | 【資料送付】〇〇チェックリストをお送りします | お礼と資料のリンク。担当者名を名乗る |
3日後 | チェックリストで特に見てほしい3項目 | 資料の使い方と、つまずきやすい点 |
7日後 | 〇〇でよくある失敗3つ | 同じ課題を持つ会社がつまずくポイント |
14日後 | 従業員30名の会社が〇〇を改善した事例 | 同じ業種・規模の事例を1つ |
21日後 | 15分の無料相談のご案内 | 個別相談への小さな誘い |
以降 | (通常のメルマガ) | 月2回の定期配信で、検討のタイミングを待つ |

ポイントは、売り込みを最後の1通に絞ることです。途中で返信や問い合わせがあった人は、ステップメールを止めて営業担当が個別に対応します。
メルマガで守るべき最低限のルール
広告や宣伝を含むメルマガは、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(特定電子メール法)の対象です。総務省と消費者庁がまとめた資料をもとに、最低限のルールを整理します。詳細や自社のケースへの当てはめは、原文の確認や専門家への相談をおすすめします。
1. 原則として、同意した人にだけ送る
広告宣伝メールは、原則としてあらかじめ同意した相手にだけ送れます(オプトイン)。例外として、取引関係にある相手、名刺などの書面でメールアドレスを知らせてきた相手、インターネットでメールアドレスを公表している団体・営業を営む個人などには、同意がなくても送れるとされています。ただし、アドレスと一緒に「広告メールを送らないでほしい」旨が公表されている場合は送れません。
資料ダウンロードのフォームでは、メルマガを送ることを分かりやすく示し、同意を得ておくのが安心です。
2. 同意の記録を残す
同意を得た時期や方法などの記録を保存する義務があります。保存期間は、その相手に最後にメールを送った日から1か月とされています(措置命令を受けた場合は1年)。配信ツールの登録日時やフォームの記録を消さずに残しておきます。
3. 送信者情報と配信停止の方法を表示する
表示する事項 | 書き方の例 |
|---|---|
送信者の氏名または名称 | 株式会社〇〇 |
受信拒否(配信停止)ができる旨と、その連絡先 | 「配信停止はこちら」とURLを記載 |
送信者の住所 | 会社の所在地 |
苦情・問い合わせの窓口 | 電話番号、メールアドレス、またはURL |
4. 配信停止を申し出た人には送らない
同意を得ていた相手でも、配信停止の連絡を受けた後に送ることは禁止されています。配信停止の処理は、配信ツールで自動化しておくと確実です。
あわせて知っておきたいGmailの送信者ガイドライン
Gmailのヘルプでは、Gmailアカウントに1日5,000件以上送る送信者に対し、SPF・DKIM・DMARCの設定や、マーケティングメールでのワンクリック登録解除への対応などを求めています。中小企業のメルマガでこの件数に届くことは多くありませんが、送信ドメインの認証設定は迷惑メールと判定されにくくするための基本です。配信ツールの設定手順を確認しておきます。
そのまま使えるBtoBメルマガ配信計画テンプレート
年間の配信計画から毎回の効果測定、件名のチェックまでを1つのファイルで管理できるよう、Excelのテンプレートにまとめました。
シート | 中身 |
|---|---|
使い方 | 目的、記入の手順、数字の見方と法律面の注意点 |
年間配信計画 | 4月〜3月の12か月分のテーマ・ねらい・CTA・担当と素材(記入例入り) |
効果測定 | 配信日・テーマ・件名・配信数・開封数・クリック数を入れると、開封率とクリック率、合計と平均を自動で計算 |
件名チェックリスト | 読者が分かる、数字が入っている、前半20字に要点がある、煽っていないなど10項目を○×で確認 |

効果測定シートでは、開封率は「開封数÷配信数」、クリック率は「クリック数÷配信数」で計算しています。気づいたことを毎回1行メモしておくと、自社に合う件名やテーマの傾向が見えてきます。
記事内のテンプレート(Excel)は無料でお渡ししています。ご希望の方はお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
メルマガが続かない会社によくある失敗
毎回ゼロからネタを考えている:1年分のテーマを先に決め、素材集めを担当に割り振ります。
担当者が1人で抱えている:営業から「よく聞かれる質問」を集める仕組みをつくると、ネタと説得力が同時に手に入ります。
数字を見ていない:開封率とクリック率を毎回記録し、四半期ごとに件名とテーマを見直します。
社内の誰も書く時間がない:企画だけ社内で決め、原稿や配信作業を外部に任せる方法もあります。マーケティング代行の多くは、メルマガの企画・執筆・配信も業務範囲に含んでいます。
よくある質問
BtoBメルマガの開封率はどのくらいが目安ですか?
Benchmark Emailの「メルマガ平均開封率レポート【2026年版】」では、日本の平均開封率は33.74%とされています。当社の支援現場での目安では、BtoBの中小企業で20〜35%程度です。ただし開封率は計測の仕組みで多めに出ることがあるため、平均との比較より自社の推移を見ることをおすすめします。
メルマガとステップメールはどちらから始めるべきですか?
まずは月2回のメルマガから始めるのがおすすめです。資料ダウンロードの仕組みができたら、ダウンロード後のステップメールを5通程度用意すると、関心が高い時期を逃さずにフォローできます。
名刺交換した相手にメルマガを送ってもいいですか?
特定電子メール法では、名刺などの書面でメールアドレスを知らせてきた相手は、同意なしに送れる例外の一つとされています。ただし、相手が配信を望まない場合はすぐに止められるよう、配信停止の方法を必ず表示してください。初回の配信で、メルマガを送る理由と停止方法を伝えておくと丁寧です。
メルマガの配信ツールは何を選べばいいですか?
中小企業のBtoBでは、配信停止の自動処理、開封率・クリック率の計測、ステップメールの設定ができれば十分です。将来的に営業管理と連携したい場合は、顧客管理やMAツールとの連携ができるかも確認しておきます。
開封率が下がり続けているときはどうすればいいですか?
まず件名を見直し、数字や読者が分かる言葉が入っているかを確認します。そのうえで、長く反応がない宛先や不達になっている宛先を整理すると、開封率と到達率の両方が改善しやすくなります。
まとめ
BtoBのメルマガの役割は、検討が始まったときに思い出してもらうこと
開封率は「開封数÷配信数」。平均と比べるより自社の推移を見て、クリック率もあわせて判断する
件名は前半20字に要点と数字を入れ、本文は1通1テーマ・CTAは1つにする
月2回の配信と12か月の計画で、ネタ切れを防ぐ。同意・表示・配信停止のルールは必ず守る
メルマガ運用に手が回らないなら「JIMOTOの外付けマーケチーム」
当社のマーケティング代行「JIMOTOの外付けマーケチーム」は、メルマガの配信計画づくりから執筆・配信、ステップメールの設計、数字の振り返りまでをまとめて引き受けます。
年間計画・件名・本文・効果測定まで一貫して対応
稼働を15分単位で記録して毎週開示。使い切らなかった分は翌月に繰り越し
月額30万円から(税別)。内製化までを見据えた支援
→ 料金プランや支援内容を見る(マーケティング代行サービスページ)
参考文献
出典 | 参照した内容 |
|---|---|
日本の平均開封率(33.74%)・平均クリック率(1.30%)、開封率の計算方法 | |
「メールアクティビティを保護」機能による開封情報の扱い | |
オプトイン規制と例外、同意の記録保存、表示義務、配信停止後の送信禁止 | |
アドレス公表の例外と送信お断りの表示 | |
1日5,000件以上の送信者に求められる認証設定とワンクリック登録解除 |
記事監修
株式会社JIMOTO Marketing Share Bureau
代表取締役 鶴 智之(プロフィール)
キャリアを通してBtoBマーケティングのクライアントワークに従事。前職では株式会社Resorzの取締役を務め、海外ビジネス支援事業にも携わる。200社以上のマーケティング支援実績と、多数の自治体案件のPM経験を持つ。「マーケティングで地域を元気に」をモットーに、地域企業の成長を支援している。
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