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中小企業の採用・定着とは?集めて終わりにしない「採用サイクル」の作り方と5つの漏れ|JIMOTO STUDY

この記事の筆者
中井 寛太
株式会社JIMOTO Marketing Share BureauでマーケティングやPRを担当。Web系の広告代理店で、ブランディングマネージャーとして活動した経験を活かし最新のトレンドやビジネス情報を執筆します。
「求人を出しても応募が来ない」「やっと採用できたのに、3か月で辞めてしまった」。地域の中小企業の経営者さまから、こうしたご相談をいただくことが増えています。
人手不足の今、求人広告を増やしたり、条件を上げたりするだけでは、採用はなかなかうまくいきません。大切なのは、採用を「人を集める活動」ではなく、「集めて、選んで、入社してもらい、定着してもらう」までのひとつながりのサイクルとして考えることです。
この記事では、中小企業が採用と定着を両立させるための考え方と、サイクルの中で起きやすい「漏れ」、そして仕組みをつくる手順をまとめました。
採用を「サイクル」で考えるべき理由
採用サイクルの5つの段階と、それぞれで起きやすい漏れ
応募数ではなく「ひとつながりの数字」で追う方法
中小企業が採用・定着の仕組みをつくる5ステップ
中小企業の採用がうまくいかない本当の理由
採用がうまくいかないとき、多くの会社はまず「応募が少ない」ことを問題にします。しかし実際には、応募の後の段階で人が抜け落ちているケースが少なくありません。
たとえば、応募から最初の連絡まで3日かかっている。面接官によって見ているポイントが違う。内定を出しても、条件で他社と比べられて辞退される。入社しても、最初の3か月で辞めてしまう。こうした「漏れ」があると、いくら応募を増やしても、職場に残る人は増えません。
採用の成果は、応募数ではなく「入社して、定着した人数」で決まります。だからこそ、採用と定着を切り離さずに考える必要があります。
採用は「集める」で終わらない5つの段階のサイクル
採用は、次の5つの段階が順につながったサイクルとして考えると、どこに手を打つべきかが見えてきます。

1. 集める
採用ページ、SNS、求人票などで、働きたいと思う人に見つけてもらう段階です。求人サイトに載せるだけでなく、応募前に職場の雰囲気や働く人の声を知ってもらうことが大切です。
2. 面接する
応募への返信、職場見学、面接を行う段階です。応募者にとっては、会社を見極める場でもあります。連絡の早さや面接での対応が、そのまま会社の印象になります。
3. 内定合意
内定を出し、入社を決めてもらう段階です。給与などの条件だけで比べられると、規模の大きな会社には勝てません。「ここで働くと、どう成長できるか」という将来像を示すことが決め手になります。
4. 入社する
入社して、仕事を覚え始める段階です。最初の数か月は、仕事や人間関係への不安が最も大きい時期です。この時期の支え方が、定着を大きく左右します。
5. 続ける
職場に定着し、活躍してもらう段階です。定着した職員の声や紹介が、次の採用の発信材料になります。ここまでつながって、はじめてサイクルが回り始めます。
サイクルの回転を速めるのが「文化・社風」
5つの段階をつなぐ土台が、会社の文化や社風です。発信で語ったこと、面接で見ること、評価で褒めること。この3つが同じ言葉でつながっていると、入社後の「思っていたのと違う」が減り、定着した職員が次の発信の材料になります。
採用サイクルのよくある「漏れ」と効く打ち手
漏れが起きやすい場所は、段階ごとにある程度決まっています。漏れている場所によって、効く打ち手も違います。

集める段階の漏れ
SNSは見られているのに応募につながらない、そもそも採用ページがない、というケースです。求人票だけでは、職場の雰囲気や働く人の姿が伝わりません。採用ページやSNSで、仕事の実際と働く人の声を見せましょう。
面接する段階の漏れ
応募への返信が遅い、面接官によって評価がばらつく、というケースです。応募した人は複数の会社に同時に応募していることが多く、連絡が遅いだけで他社に決まってしまいます。応募当日中の連絡を目標に、対応の流れと担当を決めておきましょう。
内定合意の段階の漏れ
条件で比べられて辞退される、将来像を示せない、というケースです。等級やキャリアパスを整え、「何ができれば、どうなれるか」を具体的に伝えられるようにします。
入社・定着の段階の漏れ
最初の3か月で辞めてしまう、辞める理由がわからない、というケースです。入社ガイドで最初の1か月の流れや相談先を示し、入社1か月・3か月の時点で面談を行うと、不安や不満を早めに拾えます。
「続くから集まる」段階の漏れ
職員の声が外に出ない、紹介が生まれない、というケースです。職員インタビューを採用ページに載せたり、社内報で発信に登場した職員を紹介したりすることで、職員自身が会社を誇れる状態をつくります。
採用は「応募数」ではなく、ひとつながりの数字で追う
採用の成果を測るとき、応募数だけを見ていると、面接や入社後の漏れに気づけません。応募から面接、内定、入社、そして入社3か月後の在籍まで、ひとつながりで数字を追いましょう。

段階ごとの通過率を並べると、最も漏れている場所がはっきりします。たとえば応募から面接への通過率が低いなら連絡の早さ、内定から入社への通過率が低いなら将来像の示し方、入社後に辞める人が多いなら入社後の支え方に、それぞれ課題がある可能性が高いと考えられます。この考え方は、マーケティングで使う「マーケティングファネル」と同じです。
中小企業が採用・定着の仕組みをつくる5ステップ
いきなりすべてを整える必要はありません。次の5ステップで、一番漏れているところから手を付けましょう。

ステップ1:直近1年の数字を書き出す
直近1年の応募・面接・内定・入社の人数と、1年以内に辞めた人数を書き出します。正確な数字がなくても、おおよその数で構いません。
ステップ2:一番漏れている段階を決める
段階ごとの通過率や、辞めた時期と理由を見て、最も漏れている段階を決めます。複数ある場合は、採用への影響が大きいものから順番をつけます。
ステップ3:自社らしさを言葉にする
自社が大切にしていること、求める人物像を、経営者と現場で話し合って言葉にします。この言葉が、採用ページの文章にも、面接で見るポイントにも、評価の基準にもなります。
ステップ4:漏れている段階の道具をつくる
採用ページ、応募対応の流れ、面接ガイド、入社ガイドなど、漏れている段階に効く道具を1つずつ整えます。
ステップ5:毎月の数字でふりかえる
毎月、段階ごとの数字と、入社後の面談で出てきた声を確認します。たとえば「夜勤が不安だった」という声が多ければ、面接で先に説明したり、SNSで夜勤の様子を紹介したりと、次の採用に戻していきます。
よくある質問
Q. 採用と定着、どちらから手を付けるべきですか?
まずは直近の数字を見て、より大きく漏れている方から手を付けましょう。入社しても早く辞めてしまう状況のまま応募を増やすと、採用のコストばかりが増えてしまいます。
Q. 小さな会社でも採用ページは必要ですか?
必要です。求人票だけでは伝えきれない職場の雰囲気や働く人の声を伝えられるため、応募前の不安を減らせます。最初は1ページだけでも効果があります。
Q. 採用の成果はどのくらいで出ますか?
応募対応の見直しなど、すぐに効果が出る打ち手もありますが、採用ページやSNSの発信が実を結ぶには数か月かかるのが一般的です。3か月・6か月の時点で、数字を見ながら打ち手を見直しましょう。
まとめ:採用は「集めて終わり」にしない
採用は「集める・面接する・内定合意・入社する・続ける」の5つの段階のサイクルで考える
漏れている段階ごとに、効く打ち手は違う
応募数ではなく、応募から3か月後の在籍までひとつながりの数字で追う
自社らしさを言葉にし、発信・面接・評価で同じ言葉を使う
一番漏れているところから、1つずつ道具を整える
マーケティングの考え方を採用に生かす方法は、「中小企業のマーケティングとは?」もあわせてご覧ください。
採用・定着のご相談は(株)JIMOTO Marketing Share Bureauへ
(株)JIMOTO Marketing Share Bureauは、地域の中小企業の採用から定着までを支援しています。無料の採用・定着診断では、経営者さまへのヒアリングと公開情報から、サイクルのどこで漏れているかを見立て、優先して直す課題を整理してお返しします。
「何から手をつければいいかわからない」という段階でも構いません。まずは無料の採用・定着診断で、御社の状況をお聞かせください。

記事監修
株式会社JIMOTO Marketing Share Bureau
代表取締役 鶴 智之(プロフィール)
キャリアを通してBtoBマーケティングのクライアントワークに従事。前職では株式会社Resorzの取締役を務め、海外ビジネス支援事業にも携わる。200社以上のマーケティング支援実績と、多数の自治体案件のPM経験を持つ。「マーケティングで地域を元気に」をモットーに、地域企業の成長を支援している。
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